愛媛県松山地方の方言(伊予弁)で、「いいかげん」「ふざけている」「ぬけている」「だらしない」「悪ふざけ」というような意味で使われる事が多いのですが,実は親しみを込めて「しょうがないねぇ」「なんだか憎めない」という苦笑いのﾕｰﾓｱを交えて愛されている言葉なのです。標準語では表せないﾆｭｱﾝｽです。遊び心とゆとり,温もりの中で,のんびりと,ゆるやかに楽しみながら人と人が集う。そんな人間関係を繋ぐ二重の意味が背景に込められているのです。
世の中,あまり生真面目に行き過ぎると,ｷﾞｽｷﾞｽしてきます。私が,あえて,このお江戸日本橋で,愛媛の田舎言葉「よもだ」と名づけたのは,今の東京には,多少ﾍﾗﾍﾗしたり,いい加減でも,「許しあえる」「あたたかさ」や「肩肘張らない」「ﾕｰﾓｱ感覚」が必要と常々感じていたからです。「よもだ精神」を楽しめば,ゆるやかだけど,あんがい強い人の繋がりができる,そんな世の中であって欲しいという願いを込めて。そういえば,自らの病気をﾎﾄﾄｷﾞｽになぞらえ俳号にした伊予の俳人・正岡子規など,「よもだ」そのものです。
みなさまに末永く愛される「よもだ」となりますよう努めてまいりますので,ご愛顧のほど,よろしくお願い申し上げます。
よもだの国・愛媛出身
店主 敬白
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